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ステンレス鋼(Stainless steel)は、さびにくくするためにクロムやニッケルを含ませた合金鋼である。「ステンレススチール」や「不銹鋼」(ふしゅうこう)、「ステンレス」、または「ステン」などと呼ばれる。JISにおいて主に「SUS」の略号が付けられる事から「サス」とも呼ばれる。 ステンレス鋼は、含有するクロム(Cr)が空気中で酸素と結合して表面に不動態皮膜を形成しており、耐蝕性が高い。ステンレス鋼が作る不動態皮膜は5nm程のごく薄いクロムの水和オキシ酸化物CrOx(OH)2-x・nH2Oが主体で構成されている。 クロムが作る不動態皮膜は硝酸(HNO3)のような酸化性の酸に対しては大きな耐蝕性を示すが、硫酸(H2SO4 )や塩酸(HCl)のような非酸化性の酸に対しては耐蝕性が劣る。このため、ニッケル(Ni)を8%以上加えて非酸化性の酸にも耐蝕性を高めている[1]。 オーステナイト系ステンレスデザイン会社 は非磁性であるが、フェライトになると磁性を備える。マルテンサイト系ステンレス鋼は強度と共に耐摩擦性が高いが耐蝕性が少し劣る。 オーステナイト系ステンレス鋼は、塩化物を含む高温高圧環境に曝されると水素脆化による応力腐蝕割れを起こすことがある[2]。 ステンレス鋼は錆を防ぐためのめっきや塗装をしなくても済み、屋外や湿気のある場所、化学薬品を扱う機械器具 (13Cr)、厨房設備 (18Cr/18Cr-8Ni) で用いられる。また、構造物や鉄道車両の外面、部品に用いられる (18Cr-8Ni)。マルテンサイト系ステンレスは焼き入れを行うことができるため、その硬度を利用して包丁などの刃物鋼として多用される。チタンは刃物として使用できるほどの硬度を備えるが、加工が難しく価格も高くなるために、ステンレス鋼に比べれば利用は少ない。 近年は、電磁調理器対応用の、ステンレス鋼でできた鍋ややかんが多く販売されているが、その多くは普通鋼やSUS430等の磁性を持つ鋼板の両側に非磁性だが耐食性に優れたSUS304を2枚サンドウィッチ状に接合させた3層鋼板で製造されている。 基本的な製造方法は普通鋼と同じだが、ステンレス鋼は普通鋼より強度が高いため、冷間圧延時には専用の圧延機を用いる(一部例外あり -表面仕上げを参照)。 また、代表的なステンレス材料の成分を上記から一部引用する。なお、厚板・鋼管などのステンレス鋼でも、成分系は基本的に薄板と同じである。規格名の後ろに「L」をつけることがある(SUS304Lなど)が、これは炭素量を極めて低く制御した鋼種であることを意味している。 また、JIS規格品以外にも各メーカーの独自鋼種が数多く存在する。 オーステナイト系は非磁性体で低脆性がない。オーステナイト・フェライト系、フェライト系、マルテンサイト系、析出硬化系は磁性体(強磁性体)である。ただし、オーステナイト系ステンレスの一部は、加工を繰り返すことで組織がマルテンサイト化し、磁性を帯びることがある。 ステンレス鋼の耐蝕性能は、基本的にCrの看護師 求人 で決定され、12-26%の範囲で含まれる。その他、Mo・Ti・Nbなどの添加元素も、耐蝕性の向上に寄与している。6-22%の範囲で含まれるNiも耐蝕性に貢献するが、オーステナイト相を固定化するのがもっとも重要な役割である。 700℃前後の焼鈍し程度の加熱でクロム(Cr)が炭素(C)と結合して炭化物が粒界に析出することがあり、クロムの減少によって耐蝕性が損なわれることがある。これは粒界腐蝕と呼ばれ、ニオブ(Nb)やチタン(Ti)が少量添加されていれば、クロムの前にニオブやチタンが炭化物となるために粒界腐蝕を起こさずに耐蝕性が保たれる。このようなステンレスは安定型ステンレス・スチールと呼ばれる[1]。 JIS G 0203「鉄鋼用語」の定義によれば、ステンレス・スチールは鉄に約10.5%以上のクロムを含ませた合金を指し、しばしばニッケルも含まれるとされている。 ステンレス鋼は、主にその用途と求められる意匠性によって様々な表面仕上げを施して使用される。表面処理の中で、意匠的に鏡面に磨いたもの、ヘアライン加工したものは建築物の中で用いられることがあり、素地での仕上げとなる場合は傷を保護するビニールなどの皮膜が貼り付けられていることが多い。代表的なものは以下のとおり。 名称 特徴 No.1 つや消しの白っぽい家庭教師 で、少しザラついた仕上がり。スラブを加熱してロールで延ばす熱間圧延の後、表面を酸で洗い、汚れ等を取り除いたもの。構造部材やリロール母材などに用いられる。製造上1番目(熱間圧延)の工程で出来るため「No.1」と表す。流通では「白皮品」「酸洗材」などと呼ばれる。 2D 冷間圧延後、焼鈍と酸洗を行ったままの仕上げで、表面は銀白色の鈍い光沢。比較的柔らかいため、深絞り性を要求される場合に用いられるが、一般にはほとんど流通しない。 2B 2Dの後に、適度な光沢を得られるようにスキンパス(調質圧延)を施した仕上げで、ステンレス鋼ではもっとも一般的。製造上2番目(冷間圧延)の工程で出来、仕上げがブライト(光沢のある)状態のため「No.2B」と表す。 BA 冷間圧延後光輝熱処理とスキンパスを行った、きれいな光沢のある仕上げ。意匠性を求められる部材に用いられることが多い。2B仕上げに次いで一般的。 No.4 2BまたはBAの素材に、F180前後の研磨加工をした仕上げ。研磨材としてはもっとも一般的なもので、厨房や建材用などに幅広く用いられる。 ヘアライン (HL) 2BまたはBAの素材に、髪の毛状の細い研磨目を連続してつけた仕上げ。エスカレーター側面などでよく見かける。 No.8 2BまたはBAの素材を#800程度のバフ研磨した、高い光沢を持つ鏡面仕上げ。鏡や装飾金具などに用いられる。 タンデム仕上げ(JIS規定外) 一部フェライト系ステンレス特有の仕上げで、冷間圧延時にステンレス専用の圧延機ではなく、普通鋼用の圧延機を通すことで、高い生産性を達成する。表面性状を問わない自動車排気系部品などに用いられる。 ステンレス鋼の防銹性は、表面の不動態皮膜に依存するため、これが還元によりテレマーケティング される要因に注意を要する。 オーステナイト系ステンレス鋼は硫化水素や塩化水素などの塩化物イオンを含む高温高圧環境に曝されると、水素脆化による応力腐蝕割れを起こすことがある[2]。 ステンレス鋼は純鉄に比べはるかに酸化されにくい(電位が高いという)ので、他の鋼や異種金属と接続すると電蝕を起こす。ステンレスの流しに空き缶やヘヤピンをおくと極端に錆びるのは、このせいである。電気温水器はステンレスであるから、鉄管で接続すると約10年で鉄管が破裂する。 ステンレス鋼においても他の金属と同様、錆は錆を呼ぶ。錆は不動態皮膜に比べて遥に不安定であるため、水道水などに含まれる鉄錆が定着することが要因となって、錆が進行する(もらい錆)。 ステンレス鋼は普通鋼に比べて強度が高いが、構造用に用いるとクリープを起こすことがあり、注意を要する。また、オーステナイト系ステンレス鋼の一部は特定の環境下で応力腐食割れ (SCC) を起こすことがあるため、それを嫌う場合はフェライト系ステンレス鋼を用いるべきである。 特にオーステナイト系ステンレス鋼は熱伝導性が低い上に熱膨張率が大きいため、高温環境下での使用には、設計上十分に注意する必要がある。また、切削や溶接時にも独特の温度管理が必要になる。なお、450℃近辺では、鋼種によってはCrが析出することで耐食性や機械性能が低下することがあるので、この温度域での使用は注意を要する。 オーステナイト系ステンレス鋼は伸びがよく、絞りや張り出し成形性も高いため、複雑な形状を作ることができる。加工硬化があるので、これを留意した設計をする必要がある。フェライト系ステンレス鋼はオーステナイト系に比べると伸び性能が劣るため、特に張り出し成形には注意が必要となるが、加工硬化は比較的小さい。なお、マルテンサイト系ステンレス鋼ではこうした加工は難しい。 ステンレス鋼は全般的に切削性が悪く、旋盤やマシニングセンタなどで切削加工する場合、鉄や銅、アルミニウムと比べ、被削面の塑性変形による加工硬化が大きい。そのためセレンやリン、硫黄などを加えた快削材も利用される。 オーステナイトとフェライトの二相組織を持つ二相ステンレス鋼では強い耐蝕性を持つが、400℃以上の環境では脆化を起こすことがあり、使用環境の温度には注意が求められる[1]。 ステンレス鋼はそれを専門に扱う販売業者が存在して、市場を形成している。現在こうした市場から購入できる鋼種(店売り品種)は、数多くあるステンレス鋼種のごく一部、SUS304/304L、SUS316/316L、SUS430程度であり、従来は市中品の60%前後がSUS304で占められていた。また、メーカー規格品の一部は、系列の販売業者が在庫していることがある。これ以外の鋼種は基本的にメーカーで都度生産する事になるが、生産には一定のロットが必要となる(少なくとも7t以上)。また、2B・BA・No.4・HL以外の仕上げは、2B材を専門業者で研磨した製品(流通研磨品)となることが多い。